女性のための資格選び、一生稼げるのはどれなの?【資格力】

2016/10/26


学生期間や就職活動中、なにかひとつは持っておきたくなるのが資格です。

ですが、ウソのようなホントのようなさまざまな情報が蔓延していて、「結局どの資格をとったらいいの!?」と分からなくなってしまいがち。

ここでは、2017年版の情報として、特に女性向けの資格としてよく名前のあがる6つの資格について、最新の動向を整理しておきますので参考にしてください。

※難易度と有用性の★はあくまで目安です

 

医療事務

難易度:★★★
有用性:★★★
仕事 :病院・診療所での事務作業

女性向けの資格というと真っ先に名前のあがる、人気の資格です。

「医療事務」という名前の資格があるわけではなく、病院などでの事務作業に関係する技能資格をまとめて医療事務資格と呼んでいます。

病院や介護施設での仕事なので働き口は多く、雇用の形態も正社員からパートまでさまざまです。

ただ、現在はちょっと実態以上に資格の人気が高くなっている印象。

基本的に就職に必須ではない民間資格なので、過度のアドバンテージを期待しないほうが良いでしょう。

 

現在、「医療事務」に含まれる資格は30種類以上もあります。

特別理由がなければ、以下のような有名どころのを選ぶのが良いかと思います。

・診療報酬請求事務能力認定試験
・医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)
・医療事務管理士技能認定試験

あるいは調剤薬局で働きたい場合は「調剤薬局事務管理士」が良いでしょう。こちらは少し難易度が低めです。

 

勉強期間は、スクールや通信講座を利用する場合は3~4ヶ月くらいで設定されているものが多いようです。

独学であれば半年程度は見ておいた方が良いかもしれません。

 

登録販売者

難易度:★★★
有用性:★★★★
仕事 :薬局・薬店での医療品販売

登録販売者は、ドラッグストアや薬局などで第2類・第3類の一般用医薬品を販売するために必要な国家資格です。

合格率は45%程度と、国家資格にしては難易度も低めです。

また、2015年より受験条件がなくなり、誰でも受験可能となりました(※ただし試験合格後に2年間の実務経験を積むまで「見習い」となります)。

薬剤師との違いとして、第1類の医薬品を販売することができませんが、それでも一般用医薬品の大半を販売できることになるので、薬剤師不足を補う要員として重宝されています。

 

アルバイトやパートとしても、資格を持っているかどうかで待遇に差がつくことが多く、比較的「オイシイ」資格であるといえます。

ただし、合格者数も多いので、正社員としての雇用を探そうとすると意外と苦労するかもしれません。

 

宅地建物取引士(宅建士)

難易度:★★★★
有用性:★★★★★
仕事:不動産関係

「宅建」の呼び名で知られている宅地建設取引士は、不動産取引のスペシャリストとなる資格です。

以前は「宅地建物取引主任者」と呼ばれていましたが、2015年に士業化され、今後ますます重要度が高くなると予想されています。

現在もっとも人気のある国家資格といってよいでしょう。

 

宅建業者は、事務所ごとに5人につき1人以上の割合で宅建士を配置しなければならないと法律で決められているため、常に一定数の求人が期待できます。

また、不動産業界以外でも、銀行や保険会社、実店舗が必要となる小売業者など、不動産の知識を生かせる仕事は多岐にわたります。

 

試験の合格率は、15%~18%

それなりの勉強が必要となりますが、その分見返りの大きい資格です。

 

通関士

難易度:★★★★★
有用性:★★★★★
仕事 :貿易関係

通関士は、輸出入の税関手続きを担当する仕事です。

貿易関係で唯一の国家資格であり、受験資格がなく、誰でも受験可能なこともあって根強い人気のある資格です。

これまでは男性の仕事というイメージがありましたが、最近は徐々に女性も増えていて、受験者数でいうと男女比はほぼ半々にまでなっているようです。

 

合格率は10%前後とけっこう難易度が高く、年によってバラつきがあるので、合否には少なからず運の要素もあるといわれます。

さらに関税法という法律の改正により、2017年から出題内容に大きな変更があるともいわれており、受験にはそれなりの覚悟が必要です。

 

平均年収が700万などと宣伝されることもあるようですが、実際にはそこまで高給を期待できる職業ではありません。

もちろん勤め先によりますが、多少の資格手当がつく程度と考えておくほうが良いでしょう。

とはいえ、貿易業界での需要は多く、就職後の安定度も高いため、取得する価値のある資格ではあります。

 

日商簿記(2級・3級)

難易度:3級★★ /2級★★★
有用性:3級★★★/2級★★★★
仕事 :経理・経営等

当たり前ですが、どんな業種であっても必ずお金を扱います。そのため簿記の知識はあらゆる業種で必要とされます。

リクルートエージェントの調査においても、求人への応募者に求める資格として最も多かったのが「日商簿記2級」でした。

職種としては、特に経理職において必要となるのはもちろんですが、経理のみならず、お金の流れに対する感覚をもって仕事ができることは非常に重要です。

 

目安として、3級で50~100時間程度、2級で200時間程度の勉強が必要といわれます。

参考書等、教材もたくさん売られているので独学も可能です。

ただし2級の合格率はわりと変動が大きく、低いときは12%程度まで下がることがあるので、そのつもりで万全の準備をして挑みましょう。

2級については、平成28年度の試験より、出題範囲が段階的に大幅改訂されています。教材は必ず最新のものを使用しましょう。

 

食生活アドバイザー

難易度:3級★/2級★★★
有用性:3級★/2級★★
仕事 :飲食・保育・介護等

食生活アドバイザーは、食生活のあれこれについての幅広い知識が必要とされる資格です。

民間資格ですが、芸能人が取得したニュースなどもあってよく知られるようになりました。

調理師免許と違って実務経験などの受験条件がないこともあり、人気上昇中の資格です。

 

食事に関する知識なので、教育施設や福祉・介護、飲食等、さまざまな業界で役立てることができます。

もちろん、普段の生活に活かせる内容も多いと思います。

ただし、この資格ひとつで就職が有利になるかというと、それほど期待はできないのが現状。

管理栄養士ホームペルパー等と併せて取得するのが良いかもしれません。

 

資格には3級と2級があり、一度に併願することもできます。

独学も可能ですが、近年、難易度は上昇傾向(特に2級)。

通信講座や試験前講座を受ける場合はある程度お金がかかるので、あらかじめ認識しておきましょう。

また、入会は任意ですが、合格者のみを対象とした会員制度があり、会員になる場合は年会費(5000円/年)が必要となります。

 

おわりに

資格はよく、「足の裏についた米粒」だと言われたりします。

意味は、取らないと気持ち悪いけれど、取ったところで食えるわけではない

その道のプロを目指すならば資格を持っておいて損はありませんが、資格を取ることがゴールではありません。

取得のために必要となる時間やお金を考え、それに見合う資格を選ぶよう意識しましょう。

 

 

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